日蓮上人立像着色直し



八王子にあるお寺から相談を受けました。
「庭の日蓮上人の銅像が変色したので見て欲しい。」
現地に下見に行き現物を触ると、何と銅像ではなくプラスチック(FRP)製でした。
どおりで今まで見た事のない、変色の仕方だと思っていました。

住職にお話しすると「数十年前に銅像と言われ設置した。」との事。
「緑青がふいてくるのを楽しみにしていた。」と話されていました。
相談の結果、「日蓮さんのお顔立ちがよく、構図もきれいで、何より住職はじめ檀家の方々に大変信仰されている。」と言うことでした。

そこで「きれいにして銅像のように着色をして下さい。」と言う御注文をいただきました。


ブラシなどで丁寧に汚れを落とします。
すると「ひび」や「小さな穴」が出てきました。
今回は銅像ではないので溶接が使えないのでパテで埋めてヤスリで仕上げました。
台を養生してから、顔料を溶き、下地を塗ります。
今回は上に薄い色を重ねて奥行きを出しますので下地は濃い緑にしました。
顔料は銅像の色直しに用いられるのと同じ成分です。
下地が乾いたら上から顔料を重ね塗りしていきます。
下地より少し薄い緑色を重ねて作品に奥行きを付けていきます。
今回は三重に色を重ねていきました。
乾いた表面をたわしで磨きます。
クリアを薄く塗って完成です。
銅像ではないので緑青はふいてきません。
色の変化もあまり起きないでしょう。

近くで見ても触らなければ銅像と区別はつきません。
住職さんにも大変気に入っていただきました。
「日蓮上人が生き返った。」とお褒めいただきました。


(施行日数 2日)
下見 1日



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